「「本と中国と日本人と」高島俊男(筑摩書房)」読みました!

   「本と中国と日本人と」高島俊男 著(筑摩書房)を読みました。
高島俊男先生は、1937年 兵庫県生まれの中国文学者。エッセイスト。
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    本の目次は、以下のとおり。

はしがき
一   日本人と中国
       日本語先生奮闘記(梅田星也)
       白楽天詩集(武部利男訳)
       どくろ杯(金子光晴)
       与太郎戦記(春風亭柳昇)
       李香蘭 私の半生(山口淑子・藤原作弥)
       中国文学月報(中国文学研究会)
       生きてゐる兵隊(石川達三)
       内藤湖南 ポリティックスとシノロジー
        (J・A・フォーゲル著、井上裕正訳)
二   文学のたのしみ
       元曲金銭記(吉川幸次郎)
       杜詩講義(森槐南)
       台湾万葉集(孤蓬万里編著)
       スターリン暗殺計画(檜山良昭)
       太公望・王義之(幸田露伴)
       内部の真実(日影丈吉)
       サハラ物語(三毛 著、妹尾加代訳)
三   伝記と自伝
       白居易(平岡武夫)
       にっぽん音吉漂流記(春名徹)
       三十三年の夢(宮崎滔天)
         ちょっと横道 『草枕』の那美さん
       東洋学の創始者たち(吉川幸次郎編)
       奇人・小川定明の生涯(佐藤清彦)
       甘粕大尉(角田房子)
       鹿野忠雄(山崎柄根)
       僕は八路軍の少年兵だった(山口盈文)
四   人のゆきき
       中国の近代教育と明治日本(阿部洋)
       仙台における魯迅の記録
        (仙台における魯迅の記録を調べる会)
       創造十年(郭沫若)
         ちょっと横道 中国現代文学の翻訳
       対支回顧録 正続 (東亜同文会)
       台湾総督府(黄昭堂)
       濁水渓(邱永漢)
       食は広州に在り(邱永漢)
五   旅行してみて、住んでみて
       韃靼漂流記の研究(園田一亀)
       西蔵旅行記(河口慧海)
       チベット潜行十年(木村肥佐生)
       支那人気質 全 (アーサー・H・スミス著、渋江保訳)
         ちょっと横道 「保さん」のこと
       支那四億のお客様(カール・クロウ著、新保民八訳)
         ちょっと横道 スミスとクロウ
       上海三十年(小竹文夫)
       台湾鉄路千公里(宮脇俊三)
六   戦争の時代
       朱夏(宮尾登美子)
       大陸の細道(木山捷平)
       武漢兵站(山田清吉)
       漢口慰安所(長沢健一)
       上海より上海へ---兵站病院の産婦人科医(麻生徹男)
       満州、少国民の戦記(藤原作弥)
         ちょっと横道 小林千登勢さんの「お星様のレール」
       私の中国捕虜体験(駒田信二)
七   日本人の主張
       北京籠城(柴五郎)
       日本文化史研究(内藤湖南)
       石橋湛山評論集(松尾尊兊編)
       支那思想と日本(津田左右吉)
         ちょっと横道 岩波新書中国関係
       支那語教育の理論と実際(倉石武四郎)
       支那人の古典とその生活(吉川幸次郎)
       満洲紀行(島木健作)
         ちょっと横道 「満洲」と「満州」
八   歴史を知ろう
       科挙(宮崎市定)
       大帝康煕(長與善郎)
       伝統中国の法制度(小口彦太)
       刑罰の歴史 東洋 (滋賀秀三)
       清代中国の法と裁判(滋賀秀三)
       清朝史通論(内藤湖南)
         ちょっと横道 「封建」というコトバ
       高砂族に捧げる(鈴木明)台湾・霧社に生きる(柳本通彦)
       チベットわが祖国----ダライ・ラマ自叙伝
          (ダライ・ラマ著、木村肥佐生)
九   学者のしごと
       孔子(和辻哲郎)
       風月無尽----中国の古典と自然(前野直彬)
       中国小説史考(前野直彬)
       支那学文藪(狩野直喜)
       歴史上より見たる南北支那(桑原隲蔵)
       東京夢華録(入江義高・梅原郁訳注)
       和漢書の印刷とその歴史(長澤規矩也著ほか)
       知の帝国主義----オリエンタリズムと中国像
           (P・A・コーエン著、佐藤慎一訳)
あとがき



    東方書店の月刊PR雑誌『東方』に10年間連載された『独断!中国関係名著案内』の書評120篇のうち、67篇を文庫にまとめた本だ。 特にわが国の戦争中の記録や敗戦直後の記録とそれに対する高島俊男先生の批評や補足や感想は、当時の世情がよく解る貴重なドキュメントとして輝いている。
特に珍しいのは、同じ武漢兵站部隊の漢口慰安所に勤務された、星を見る軍人・山田清吉陸軍中尉の著書『武漢兵站』と、純情青年軍医・長沢健一軍医中尉の著書『漢口慰安所』だ。 二人は、同じ場所につとめたことから短歌のグループを作り、兵士のリクリエーションのために図書館を作り、過ごしていたらしい。
また陸軍の慰安所と言っても土地によって様々で、漢口慰安所には三十軒の店があり、内地から大阪の松島遊郭と神戸の福原遊郭の業者が女を連れていって営業していたらしい。

    また高島俊男先生が、中国文化研究者として読むべき本を一冊上げよと言われたら、ためらうところなく 津田左右吉『支那思想と日本』と応えると言われる、「中国はよその国である。「東洋文化」なんてものはない。日本の文化は、日本人の生活の中で独自に展開してきたもので 中国から輸入したものではない。儒教が日本化した事実は無く、儒教はどこまでも中国思想であり文字の上の知識である。」という津田左右吉先生の考え方は強烈だ。 『同文同種の国』などという政治的なうさんくさいコトバにごまかされず、外国人として近隣諸国と付き合うことが大事なことのようだ。

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参考ホームページ :

筑摩書房   
  http://www.chikumashobo.co.jp/

文部科学省
http://www.mext.go.jp/


高瀬事務所        http://www.e-adviser.jp/tmitakase/





本と中国と日本人と

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この記事へのコメント

kemukemu
2007年02月07日 12:51
こんにちは。
大道芸観覧レポートという写真ブロクを
つくっています。
終戦直後の文芸春秋の吉川幸次郎も
とりあげています。
よかったら寄ってみてください。
http://blogs.yahoo.co.jp/kemukemu23611