6月6日(木)「企業会計と法人税法の関係」について、酒井克彦先生の講義を聴きました!

     2019年6月6日(木)の午後1:~5:、ホテル金沢で TKCの生涯研修に参加しました。 今月のテーマは「企業会計と法人税法の関係  企業会計の変容と新しい法人税法」  講師は 中央大学商学部 酒井克彦教授でした。  「収益認識に関する会計基準」への対応を中心に、会計基準の変容と、法人税法の対応を、論理的に体系化した おもしろい講義で、珍しく皆さん  最後まで眠らないで聞いておられました。

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   講義の流れは、以下のとおり。

憲法 1条から103条   

憲法30条    租税[納税の義務]法律主義

憲法84条    租税[課税]法律主義  

Ⅰ 法人税法22条4項   
   
法人税法~商法・会社法~会計基準  トライアングル体制の崩壊

法人税法22条4項

大竹貿易事件〔船荷証券が発行されている商品の輸出取引による収益計上時期が争われた事例〕

   (上告審) 最高裁平成5年11月25日第一小法廷判決   〔棄却〕

エスブイシー事件〔所得を秘匿するために要した費用を法人税の所得金額の計算上 損金に算入することは できないとされた事例〕 
  
   (上告審) 最高裁平成6年9月16日第三小法廷決定   〔棄却〕

M税理士事件   
  
  A事件  (上告審) 最高裁成平成17年1月17日第二小法廷判決 
 [差戻]
        (差戻審) 東京高裁平成18年1月18日判決 再上告 
               [過少申告加算税賦課]

  B事件 (上告審) 最高裁平成18年4月20日第一小法廷判決  
               [過少申告加算税賦課]

  C事件 (上告審) 最高裁平成18年4月25日第一小法廷判決 
 [一部破棄差戻し] 
              [過少申告加算税賦課]
       
   代理行為と越権代理行為
   
   脱税や違法行為の委任の有無

   重加算税の賦課?

   過少申告加算税の賦課

法人税法 第1条

   制限的所得概念と包括所得概念

Ⅱ 権利確定主義と債務確定基準  

法人税法22条  内国法人の各事業年度の所得の金額の計算

   益金の額 ー 損金の額

   別段の定めがあるものを除き

   一般に公正妥当と認められる会計処理の基準に従って計算される

商法19条    会社法431条    [会計慣行についての  法律の定め]


Ⅲ 文理解釈と法人税法22条の別段の定め
 


 文理解釈の重要性再考

 法定引当金の法的根拠

 公正処理基準該当性

 法人税法22条4項該当性判断の2つのアプローチ

    慣行として醸成されているか否か

    基準の内容が法人税法22条の要請に合致するか否か

慣行該当性アプローチ

基準内容アプローチ

収益の認識に関する処理基準の相違

  法人税法  法律的見地から権利確定主義に基づく

  資産流動化実務指針 
         法律関係を離れて「リスク・経済価値アプローチ」に基づく

Ⅳ  「収益認識に関する会計基準」への対応について~法人税関係~ 国税庁 平成30年5月

 
   収益認識会計基準の制定と平成30年度法人税法の改正
    [平成30年4月1日以後開始年度・平成30年12月31日以後終了年度から早期適用]
     令和3年[2021年]4月1日以後開始年度から強制適用
     中小企業[監査対象法人以外]については、引き続き現在の処理も可能
   
   収益を認識するための5ステップ    

   法人税法における収益に関する定め
          法人税法22条2項
          法人税法22条4項

   法人税法22条の2の創設
      
   法人税基本通達の対応



   租税法律主義と日本国憲法・法人税法・企業会計基準・商法と会社法の関係が、よくわかりました。 別段の定めと、収益・費用の計上基準をめぐって、興味深い判例・裁判例があることも解りました。
   IFRS第15号を踏まえた包括的収益認識基準が作成されて、上場企業等に適用されると、税法規定の別段の定めが さらに問題になってくることも理解できました。  収益認識会計基準の適用により、収益を認識する時期が変わる取引と、収益を認識する額が変わる取引があることも分かりました。
会計基準も税法基準も、基本用語の定義にそって解釈・理解しなければならないということ、その理解のため実務指針や適用指針でも、基本通達やQ&Aでも、たくさんの設例やイメージ図で 具体的な考え方が説明されていることも分かりました。
収益認識に関する会計基準については、適用指針も、対応する法人税基本通達やQ&Aも、おちついて設例やイメージ図や仕訳例を、読み直して ポイントを整理しておきたいと思いました。



参考ホームページ:

日本国憲法
  http://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=321CONSTITUTION  

商法19条  https://lex.tokyo/商法/商法第19条/

会社法431条
  http://corporatelaw.web.fc2.com/kaishaho431-574.html

収益認識に関する会計基準
  基準  https://www.asb.or.jp/jp/accounting_standards/accounting_standards/y2018/2018-0330.html

  適用指針 https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/20180330_03.pdf

   https://www.shinnihon.or.jp/corporate-accounting/accounting-topics/2018/2018-04-05.html 

  Q&A   https://librarykaz.com/revenue-recognition

収益認識に関する会計基準への対応について
  https://www.nta.go.jp/publication/pamph/hojin/kaisei_gaiyo2018/02.htm
                    
日本公認会計士協会       http://www.hp.jicpa.or.jp/

日本公認会計士協会北陸会   http://www.jicpa-hokuriku.jp/

北陸税理士会           http://www.hokurikuzei.or.jp

日本税理士会連合会      http://www.nichizeiren.or.jp/

経済産業省           http://www.meti.go.jp/index.html

中小企業庁           http://www.chusho.meti.go.jp/

法務省              http://www.moj.go.jp/

北陸財務局           http://www.mof-hokuriku.go.jp/

企業会計基準委員会     http://www.asb.or.jp/

財務省 税制情報       http://www.mof.go.jp

金融庁              http://www.fsa.go.jp/

国税庁     http://www.nta.go.jp/

金沢国税局           http://www.nta.go.jp/kanazawa/index.htm          
     
国税庁WEB-TAXテレビ   http://www.nta.go.jp/webtaxtv/index.html
    
国税庁タックスアンサー    http://www.nta.go.jp/taxanswer/index2.htm 




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